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「習っていません」③

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
  
おとといきのうのブログをお読みでない方は、 まずそちらをお読みいただくことをお勧めいたします。


昨日は「できる子の考え方」を紹介しました。
昨日の例は正解までたどり着けたパターンでしたが、別に正解できなくてもかまいません。

重要なのは次の2点です。
①「自分の力で何とかしよう」と思うこと。
②それから「自分の頭を使って考える」こと。
頭は使った分だけ良くなりますので、正解か不正解かは実は関係ないのです。

これをお読みの教師の方は、子どもに上記の①②を放棄させないようにしてほしいと思っています。
「分からないものはすべて教えてあげるよ」というのは本当の教育ではないですし、子どものためにならないと私は考えています。

もちろんすぐに正しい解法を教えないといけないこともあるでしょう。
(時間の都合でやむを得ず・・・という場合が多いと思います。私にもあります)
特にグループ指導だと、全員ができるまで待つということができませんので、仕方のない面もあります。
その場合でも「制限時間を定め、その時間内はヒントを与えずに生徒に考えさせる」ということができます。
つまり方針として上記①②を常に意識していただきたいのです。


でも・・・という声が、個別指導の先生からも聞こえてきそうですね。
「①②が大事なのは分かるけど・・・」
「私が担当している生徒は、分からない問題を見ると固まってしまうんです・・・」
「生徒自身も何とかしようと思っているのですが・・・」
「何をどうすればいいのか分からず、手が止まってしまうのです・・・」

その悩み、非常によく分かります!!!
そのようなときにはどうすればいいのか、明日のブログで一緒に考えていきましょう!
 
 
さいとう
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「習っていません」②

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
 
昨日紹介した「習っていません」①について、具体例を挙げて説明してみたいと思います。

以下は分配算という単元の問題です。
【問題1】と【問題2】をついて考えてみてください。

 
【問題1】
AとBの2つの整数があり、合計は50です。
AはBの3倍よりも2大きいです。
このときAとBはそれぞれいくつですか。

この問題は分配算の典型問題で「線分図」という図をかくとすぐに理解できます。
塾の授業を聞けば、誰でも解けるようになる問題です。
ちなみに答えはA=38、B=12です。


では次の問題はどうでしょうか。


【問題2】
AとBの2つの整数があり、合計は50です。
AをBでわると商が3であまりが2になります。
このときAとBはそれぞれいくつですか。

この問題を見た瞬間に「こういう問題は習っていません」と言う子は危険です。
なぜ危険なのかは昨日お話した通りです。
「習っていません」と言う前に 「いままで学習してきたことをどう活かせるのか?」と考えること大事です。

では、できる子はどのように考えているのでしょうか。
もちろん、初めて見る問題なのでとまどいはあるでしょう。

ポイントは次の2つです。
①問題1と似ている部分がある、と気づくこと。
②「AをBでわると商が3であまりが2になる」をどうするか。


☆できる子の考え方☆
①うーん、【問題2】は初めて見るパターンの問題だな(とまどい)
②でも、何となく【問題1】と似ているな
③「AをBでわると商が3であまりが2になる」をどう言い換えるかがカギになりそうだ

これで当面の方針が決まりました。

④「AをBでわると商が3であまりが2になる」を式で表してみよう
⑤「A÷B=3・・・2」になるなあ・・・
⑥ということは「A=B×3+2」と書き換えることができるから
 
ここで「あっ、分かった!!!」と気づきます。

⑦「A=B×3+2」というのは「AはBの3倍よりも2大きい」ということじゃないか!!!
⑧なんだ、結局分配算で解けるぞ!やったー!!!


【問題1】と【問題2】は違うように見えますが、実は同じ問題だったのです。
算数はこの「あっ、分かった!!!」と気づく瞬間が楽しいのです。
これこそが算数の醍醐味であり、この経験ができる子は、ますます算数が好きになります。
安易に「習っていません」と言ってしまう子は、算数を好きになる機会を逃していることになるのです。

そして、やや厳しい言い方になってしまいますが「習っていません」に屈して、すぐにやり方を教えてしまう教師は、子どもが算数を好きになる機会を奪っていることになるのです。


さいとう

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「習っていません」①

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
  
今日は気になる「子どもの一言」の第8弾です。
 

【気になる一言⑧】
 
「習っていません(知りません)」


問題文を読んですぐ(自分で考える前)にこの言葉がでるようだと、かなり心配になります。

これがなぜ気になるかというと、生徒のこのような気持ちが透けて見えるからです。

「習っていません」→「だから自分にはできません」→「すぐにやり方を教えてください」

●「習っていない=できない」という考え
●「自分で考えることをせずに、すぐ人に頼ろうとする」姿勢
 
どちらも非常に心配です。
いまは子どもだから許されているのかもしれません。(私は許しませんが(笑)・・・)
しかし社会人になっても同様の姿勢だと、周りの人からどのように思われるでしょうか・・・。
 

入試問題には同じ単元の問題であっても、さまざまな形で出題されています。
そのすべてのパターンを覚えるのは不可能ですし、
そもそもすべてのパターンを教えてもらうことはできません。

問題を解くために必要なことは最低限教えてもらわなければいけません。
習ったものはきちんと理解し、使えるようにならなければいけません。

逆に言うとそれだけできれば十分です。

知らない問題が出てきても「いままで学習してきたことをどう活かせるのか?」と考えること大事です。
「この問題は、このように言い換えることができるから・・・」
「ということは、このやり方を使えば解けるぞ!」
ポイントは「共通点を見つけ出す」ことです。

「共通点を見つけ出す」作業は人から教えてもらうだけではなく、自ら気づき・学んでいく必要があるのです。

明日に続きます。


さいとう

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【授業中に】「あと何分で終わりますか?」

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
  
今日は気になる「子どもの一言」の第7弾です。
 
 
【気になる一言⑦】
 
「あと何分で終わりますか?」
 
授業中にこれを言われると、教師はガックリすると同時に反省させられます。
この発言から、発言をした生徒が次のような状態にあることが分かるからです。

①授業に集中できていないこと
②退屈である(早く終わってほしい)

③自分の予定が把握できていないこと
 

①②について
先日ブログにも書きましたが、本当に集中(熱中)している子は時間を忘れてしまうくらい集中しているものです。
私は「授業に引きつけられなかった教師の責任だ」と捉えるようにしています。


③について
「授業が何時に終わるのか」ということを子ども自身が把握していないこともあります。
これは①②とは分けて考える必要があります。
高学年になればなるほど、自分の予定は自分で把握できるようにしておかなければなりません。

中学受験は「自主性の高い子」の方が向いています。
「自分の予定をどれだけ把握しているか」は「自主性の高さ」と明らかに比例しているのです!


さいとう

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「〇〇くん(さん)よりもいい点数だった」②

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
 
昨日の続きです。

【昨日の内容】

テストで良くない点数を取ってしまった子どもが、
「でも、〇〇くん(さん)よりもいい点数だった」
と、自分よりも点数の低い人を持ち出して来ました。

このとき、多くの方は
「自分よりもできない人と比べるんじゃありません」
と注意するのではないでしょうか。
では、自分よりできる人と比べればいいのでしょうか。


ここから今日の内容です。

結論から申し上げると、できる人と比べればいいという訳でもありません。
 
例えば、よくできるCくんと比べるとします。
現時点の実力はCくんの方が上なので、テストの点数で上回ることは難しい。
負けてしまうことが多くなるでしょう。
それが続くと、この子はだんだんと自信を失うことになるのではないでしょうか。

最悪の場合、
「Cくんは自分とは頭の出来が違う(だから勝てなくても仕方がない)」
「自分は算数が苦手だし、才能がない(だからできなくても仕方がない)」
やっても仕方がない・やってもどうぜ出来るようにならない、と感じてしまい、努力を放棄してしまうかもしれません。

できる人と比べられたときに「自分も見習ってがんばろう」となればいいですし、大人はそれを狙っています。
しかしたいていはうまくいきません。

本来であればCくんだけでなく、この子だって成長しているはずです。
成長の度合いでCくんを上回れないから勝てないだけで、成長はしているのです。
 
しかし自分よりもできる人と比べていると「自分の成長に目がいかなくなる」可能性があります。
自分の成長に目がいかないから自信を失い、学習の意欲も失ってしまうのです。
それだけは絶対に避けなければいけません。

自分よりできない人と比べると、油断につながる可能性がある
自分よりできる人と比べると、自信と共に学習の意欲を失ってしまう可能性がある
 
他人と比べるリスクを我々は認識しておく必要があるのです。


さいとう

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