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「〇〇くん(さん)よりはいい点数だった」①

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
  
今日は気になる「子どもの一言」の第6弾です。
 
 
【気になる一言⑥】
 
「〇〇くん(さん)よりはいい点数だった」


例えば平均点が80点のテストで60点を取ったとしましょう。
周りは自分より点数が上の人ばかりで落ち込んでいましたが、
友達のAくんは40点であることが分かりました。

そして家に帰ってからの会話です。
母:「あら60点だったのね。平均点に届いてないじゃない」
「でも、Aくんよりはいい点数だったんだよ」
母:「自分よりも点数の低い人と比べるんじゃありません!」
  「BくんやCくんは90点以上取っているんだから、その人達と比べないと」

ついつい他人と比べてしまうのが人間の本能です。
自分がビリだった訳ではない!自分よりもできない人だっていたんだ!
このように主張したくなる気持ちはよく分かります。

しかし・・・
いつも申し上げている通りで、これでは自分の成長にはつながりません。
どうしても「〇〇くん(さん)よりはいい点数だったから大丈夫」という発想になり、得点差を埋める努力を怠ってしまうからです。

この例では「自分よりも点数の低い人と比べるんじゃありません!」と母親がたしなめています。
さらに「BくんやCくんは90点以上取っているんだから、その人達と比べないと」と諭しています。

果たしてこの対応は正解と言えるのでしょうか。
「自分よりできる人と比べるといいのか」というと、実はそうでもないのです。

明日に続きます。


さいとう
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【高学年の生徒】「親に『〇〇しなさい』って言われたから」

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
   
気になる「子どもの一言」今日はその第5弾です。
今回は高学年の生徒が発すると、非常に気になる一言をご紹介します。
 

【気になる一言⑤】

「親に『〇〇しなさい』って言われたから」
 
これも「あれ、この子大丈夫かな」と思ってしまう一言です。
以前、大手進学塾で働いていたときは、ときどきこの言葉を耳にしました。

ある小6の生徒が授業後に算数のテキストとノートを持ってやってきました。
「先生、質問があります。この問題とこの問題を教えてください」
と言った後に、このセリフが出てきました。
「お母さんに聞いてこいって言われたから」

質問をすること自体は悪いことではありません。
ただ、中学受験をするつもりの生徒が、ましてや小6の生徒が
「お母さんに聞いてこいって言われたから」
と理由で質問に来たことは非常に引っかかります。

この言い方からは、
「自分はそうしようとは思わないけど、親に言われて仕方なくやっています」
という気持ちが透けて見えます。
自分の学習なのに「受け身」かつ「他人事」のように聞こえます。

たしかに親のアドバイスがきっかけで質問に来る子は多いのかもしれません。
ただ、子ども自身もその必要性を感じているなら
「お母さんに聞いてこいって言われたから」
という言い方にはならないと思うのです。

こういうとき、私はすぐ質問には応えませんでした。
「親に言われたから」といって質問に来る子は、たいてい真剣に説明を聞きません。
なぜなら、自分はしたくないのに親に言われて仕方なくやっているからです。
そのため、大変失礼な言い方になりますが一生懸命説明をしてもお互いにとって「時間の無駄」になってしまうのです。

それを防ぐために必ず「あなた自身はどう思うの(どうしたいの)?」と聞くようにしていました。
「あなたが必要だと思えば、質問に応えます」
「しかし、あなたが必要だと思わなければ質問には応えません」
「あなた自身はどう思うの?」


こう聞けばほぼすべての子が「自分も必要だと思う」と応えます。・・・当然ですよね。
これで「仕方なくやる」という要素が少し弱まりました。
そこから説明スタートです。
 
小学校高学年(特に6年生)であれば、自分が必要だと思えばやればいいし、必要だと思わなければやらなくてもいいのです。
これは学習に限ったことではありません。
それくらいの判断はできるはずです。
 (ただしそれはすべて自分に返ってくるということを忘れずに!)
大事なのは「お母さんが~」ではなく「自分が~」どう思うかなのです。

入学試験を受けるのは誰かというと、親ではありません。
当たり前ですが受験生本人です。
「お母さんに聞いてこいって言われたから」という子は受験を「自分事」として捉えられていません
受験を「他人事」と捉えている受験生は絶対に伸びません。

私は生徒の要望に応える前に「他人事」から「自分事」に切り替える質問をしましたが、もちろんあれだけでは不十分です。
「受験が他人事」になってしまっている人を「受験は自分事」に切り替えるのは、簡単なことではありません。
なにより保護者の方の御協力が不可欠なのです。(というより最も大事なのです)

この場合はどうやら母親の関わり方にも明らかに改善の余地がありそうですね。
これをお読みの保護者の方は、非常に勉強熱心な方が多いので、きっとお分かりいただけるかと思います。


くり返しになりますが、今回の一言は小学校高学年の生徒が発すると気になるものをご紹介しております。
誤解のないようにお願いいたします。


さいとう

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「自分もそれには気づいていたんです!」

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
 
今日は気になる「子どもの一言」の第4弾です。
 
【気になる一言④】

「自分もそれには気づいていたんです!」

解説をしているときに、その問題が解けなかった人が発する一言です。
解き方を聞いて、
「その解き方だったら自分も気がついていた」
「自分も最初はその解き方でやろうとした」
とアピールしてくるわけです。
 
なぜこの言葉が気になるのか、それは昨日の「本当は〇〇点だった」と同じ理由です。
「気づいていた」ということが、いつの間にか「だからできたようなものだ」にすり替わります。
そして言っているうちに本当に「できたつもり」になってしまうから怖いのです。


もう少し説明を続けます。

 「自分もそれには気づいていた」という言葉に対して、次の2通りの解釈が考えられます。

①解き方に気づいていたにもかかわらず正解できなくて悔しい

②結果として解けなかったけど、解き方に気づいていたから別にいいよね


①のような意味で言ってくれていれば何の問題もありません。(むしろいいことです)
ここで大事なのは「解き方に気づいたはずなのに、なぜ正解できなかったのか」を考えることです。
①のような子は、それを考えられるでしょう。
そして「気づいたこと」と「できること」の差を埋めるべく、努力ができるでしょう。

しかし「気づいていた」という子の多くは②の意味で言っています。
もう少し詳しく聞いてみると、
「その解き方だったら自分も気がついていた」→でも違うと思って試さなかった
「自分も最初はその解き方でやろうとした」→でも途中でうまくいかなくなって、違うやり方を選択し、結局間違えた
ということが分かります。

たしかに「気づいていた」という主張は本当なのかもしれません。
しかし重要なのはそこではありません。

その解き方に気づいたにもかかわらず、なぜ試さなかったのでしょうか。
なぜ違うと思ったのでしょうか。
正しい解き方を選択したにもかかわらず、なぜ途中でうまくいかなくなったのでしょうか。

以上の点を突き詰めて考えないと、問題の解決にはなりません。
「気づいていた」で済ませようとする人は、その作業を放棄しています。
この点もきちんと指導しなければいけませんね。


さいとう

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「本当は〇〇点だった」

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
 
今日は気になる「子どもの一言」の第3弾です。


【気になる一言③】

「本当は〇〇点だった」

テストが返却されたときによく耳にする言葉です。


例えば平均点が75点の算数のテストで60点を取ったとします。
答案を分析したところ、
「計算ミスで10点」・「問題文の読み間違えで10点」
合計で20点の失点があることが分かりました。

ミスなくやっていればあと20点は取れた・・・。
そこで「本当は80点だった」と言う子がいるのです。


「本当は80点だった」という言葉に対して、次の2通りの解釈が考えられます。

①しっかりやっていれば80点が取れたにもかかわらず60点を取ってしまって悔しい

②結果は60点だった。でも本気を出せれば80点(平均以上)が取れたから別にいいよね


①のような意味で言ってくれていれば何の問題もありません。(むしろいいことです)
ここで大事なのは「80点取れたはずなのに、なぜ60点しか取れなかったのか」を考えることです。
こういう子は、それを考えられるでしょう。
そして、到達可能なラインの80点と実際の点数60点との差を埋めるべく、努力ができるでしょう。

しかし「本当は〇〇点」という子の多くは②の意味で言っています。
しかも言っているうちに「80点を取ったつもり」になってしまうから怖いのです。
危機感もないので、20点を埋める努力がおろそかになります。
結果、同じミスをくり返すはめになります。

こういう子は実力の意味を勘違いしています。
残念ながら計算ミスをするのも実力ですし、問題文を読み間違えるのも実力なのです。
「自分の実力は80点ではなく60点である」と考えられなければ今後の成長はありません。
この点をきちんと指導する必要があると感じています。


さいとう

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「〇〇のせいで・・・」

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
 
気になる一言シリーズ、今日は第2弾です。

 
【気になる一言②】

「〇〇のせいで・・・」

 〇〇には主に「人の名前」が入ります。
 
この一言は「忘れ物をしたとき」「宿題ができなかったとき」などに言い訳として使われます。

例えば、宿題ができなかったときに、
「お母さんのせいで出来なかったんです」
「だって朝やろうと思っていたのに、お母さんが起こしてくれなかったから」
というようにです。

以前「危険な口癖」のときにも書きましたが、
人のせいにするということは「自分には責任がない」と言っていることと同じです。

「人のせいにする」=「自分は悪くない」
→「反省しない」=「改善行動をとらない」
→「同じ失敗をする」
→「人のせいにする」・・・(以下くり返し)

という負のサイクルにはまってしまいます。

つい言い訳をしたり、人のせいにしたくなる気持ちは分かります。
しかし、負のサイクルにはまるのが心配なので、私は子どもがこのような言葉を発したら注意をするようにしています。

先ほどの例でいうならば、自分にも責任はあるのです。
「前日に再度お母さんに念を押しておけばよかった」
「お母さんが起きられなかったときのために、自分の目覚ましをセットしておけばよかった」
という反省ができれば、同じ失敗をくり返す確率は下がるはずです。


【補足】

子どもが母のせいにしているのを聞いたとしても、当事者の母が「人のせいにしてはいけません」と注意はしにくいでしょう。
だからこそ塾教師のような第三者が注意する必要があるのです。

 
さいとう

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