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『これを言ってはいけない「NGワード」特集』⑦
2015.06.28 Sunday 18:30 | 受験を失敗に導くかもしれない(!?)「余計な一言」
こんにちは。算数教師のさいとうです。
今週はNGワード特集でした。いかがでしたでしょうか。
もう一度、ポイントをまとめておきます。
【紹介したNGワード集】
「早くしなさい」
「やる気がないなら塾(受験)をやめなさい」
「そんなんじゃ志望校に受からないよ」
「Aくん(さん)は□□なのに、B(あなた)は△△だね」(Bへのダメ出し)
「たまたまなんじゃないの?」(テストが良かったとき)
「これくらいで調子に乗っちゃダメだよ」(テストが良かったとき)
「なんでこんなに悪いの?」(テストが悪かったとき)
【なぜNGワードがいけないのか】
NGワードの多くは「子どもにもっと良くなってほしい」という大人の切実な想いから発せられることが多いです。
その想い自体は素晴らしいと思います。
しかし、残念なことに、言い方を間違えてしまうと、せっかくの親の愛情が伝わらなくなってしまいます。
そして、ご紹介したNGワードは、その「愛情が伝わりにく言い方」なのです。
【言い換えのポイント】
「疑問形」「前向き」であることがポイントです。
これは、子どもの気持ちをポジティブにして、解決策を子ども自身に考えてもらうためです。
【「前向き言葉」の練習をしよう】
意識をしないと「後ろ向き言葉」が出てくる人も多いのではないでしょうか。(私もそうです…)
ですから「前向き言葉」には練習が必要です。
普段使っている言葉を振り返り、「後ろ向き言葉」を使っているようならば、
それを「前向き言葉」に変換してみてください。
「○○しないと□□できない」を「○○すれば□□できる」という形にするだけなので、慣れてくればそんなに難しくないはずです。
でも、伝わり方は大きく変わってくるはずです。
さいとう
『これを言ってはいけない「NGワード」特集』⑥
2015.06.27 Saturday 20:30 | 受験を失敗に導くかもしれない(!?)「余計な一言」
こんにちは。算数教師のさいとうです。
今日は子どもがテストの結果を持ってきたときのNGワードです。
NGワードその5
①「たまたまなんじゃないの?」「これくらいで調子に乗っちゃダメだよ」 (テストが良かったとき)
②「なんでこんなに悪いの?」 (テストが悪かったとき)
【なぜダメなのか】
①について
テストの結果が良かったとき、子どもは喜んでもらいたいはずです。ほめてもらいたいはずです。
もちろん子どもがいい点数を取れば、親だってうれしいはずです。
一方で「調子に乗って、次回失敗しないでほしい」という気持ちもあります。
そこで、冒頭の言葉が出てしまう場合もあるのですが、子どもからするとガッカリです。
まずは一緒に喜んであげましょう。(※本当にたまたまだったとしてもですよ!)
②について
「なぜ悪かったのか?」という質問だと、否定的な答えしか出てきません。
しかし、ちょっと言い方を変えるだけで、前向きに考えられるようになります。
【言い換え】
①「良かったね(うれしいよ)。うまくいった理由は何?」
②「次回に向けてどうすればいい?」
①について
まずは喜んであげてください。そして、良かった理由を聞き出します。
スポーツのヒーローインタビューをイメージすると分かりやすいかもしれません。
もし、たまたまうまくいっていた場合、子どもは良かった理由をうまく説明できません。
そこで「あれ、たまたまうまくいっただけかもしれない」と子ども自身が感じてくれれば、次に向けて気を抜かずにがんばってくれるはずです。
②について
テストが悪いと、子どもは多少なりとも反省します。
ですから「なぜダメだったのか?」という聞き方で、さらに追い込むのではなく「どうすればうまくいくか?」と質問しましょう。
「なぜ」ではなく、「どうするか」に焦点をあてます。
一見、同じように見えますが、前者に対しては後ろ向きな言葉が、後者に対しては前向きな言葉が出てくるはずです。
【補足】テスト結果のフィードバックについて
成績に良し悪しに関わらず、必ず「良かったところ」と「悪かったところ」を指摘するようにしましょう。
良いところばかり指摘してもいけないし、悪いところばかりを指摘してもいけません。
そもそも、いいときにほめて、悪いときに叱るのはだれでもできます。
●素晴らしい結果の中からでも、次に向けての課題を指摘してあげること。
●どん底の結果の中からでも、光る部分を指摘してあげること。
どうしてもほめるところが見つけられないときは、そんな成績表を「正直に見せてくれたこ」とをほめましょう。
「子どもがテストの成績を見せてくれない」とお悩みの方は、今一度ご自身のフィードバックについて、見直してみることをオススメいたします。
さいとう
『これを言ってはいけない「NGワード」特集』⑤
2015.06.26 Friday 20:30 | 受験を失敗に導くかもしれない(!?)「余計な一言」
こんにちは。算数教師のさいとうです。
今日のNGワードはこちらです。
NGワードその4
「Aくん(さん)は□□なのに、B(あなた)は△△だね」(Bさんへのダメ出し)
【なぜダメなのか】
こういう言い方はたいてい聞き手のダメ出しするときに使います。
例:「Aくん(さん)は、毎回算数のテストで90点以上とるんだって。それにくらべてあなたはいつも50点なんだから」
優秀なAさんを例に出し、ダメなBさんに対して「あなたも見習ったらどうだ!」と言いたいわけです。
では、はたして冒頭のように言われたBさんが「そうだね!じゃあ、僕(私)もAくん(さん)を見習ってがんばるよ!」と言うでしょうか。
間違いなく言いません!(相手が怖ければしぶしぶ「はい」というかもしれませんが、心の底では思っていません)
「でも、Aくんは自分と違って頭がいいから」とか、
「でも、漢字テストでは自分の方が勝っているよ」とか、
「でもCくんはいつも30点くらいだよ」
という類いの返答をする子が多いではないでしょうか。
でも、子どもの言い分ももっともです。
「でも、Aくんは自分と違って頭がいいから」→「よりによって一番優秀な人と比べないでほしい!」
「でも、漢字テストでは自分の方が勝っているよ」→「自分にも得意分野がある!」
「でもCくんはいつも30点くらいだよ」→「自分だけがダメなんじゃない!」
というメッセージが込められるているのです。
でも、他人と比べる人に限って、子どもが言い訳すると「自分より下の人と比べるんじゃありません!」と言い出すから困ります…。
人とくらべるのは、基本的にはいいことはありません。
友達と比べてもいけませんし、兄弟姉妹と比べてもいけません。
自分よりできない人と比べられると…安心(油断)して努力しなくなる→結局ダメになる
自分よりできる人と比べられると …自信をなくしてしまう→結局ダメになる
当たり前ですが、AさんにはAさんのいいところがあり、BさんにはBさんのいいところがあるのです。
まずは、そこを認めてあげましょう。
【言い換え】:他人ではなく、自分と比べる
先ほどの言い方が問題なのは、他人と比べているからです。
比べたいなら、過去の自分と比べましょう。
つまり「ライバルは自分」です。
例えば、子どもと毎朝20分の計算練習を約束したとしましょう。
先週は順調にこなしていましたが、今週は休みがちになってしまいました。
このときに「○○くんは毎日30分やっているのに、なぜあなたはできないんだ」と言うのはいけません。
他人と比べているからです。
そうではなく「先週は毎朝できていたのに、今週はどうしたのかな?」と聞けばいいのです。
これは「過去の自分」と比べています。
先週はきちんとできていたわけですから、無理な要求をしている訳ではありません。
そこで「朝起きるのがつらい」とか、理由が挙がってくれば、「就寝時間を早めるなどの対策をとればいいのです。
【補足】(人と比べることが100%いけないわけではない)
①人と比べられることで「あ、まずい」と奮起する生徒もいます。
「人と比べてはいけない」と言いましたが、他人との比較が有効に働く生徒もいます。
しかし、あくまで少数派なので、原則は「比べない方針」の方がよいでしょう。
②子ども同士でライバル意識を持つのは大歓迎
私は、ライバルを持つことを否定しているわけではありません。
同じくらいの実力を持つライバルがいるのは、子どもの成長にとってプラスに働くことが多いです。
子ども同士が、お互いがライバル意識を持ち、実力を高め合っているのであれば、それはとてもよいことだと思います。
いけないのは、子どもが全然意識していないのに、周りが勝手に比べてしまうことです。
さいとう
『これを言ってはいけない「NGワード」特集』④
2015.06.25 Thursday 20:30 | 受験を失敗に導くかもしれない(!?)「余計な一言」
こんにちは。算数教師のさいとうです。
今週は子どもに言ってはいけないNGワード特集です。
NGワード③ 「そんなんじゃ志望校に受からないよ」
昨日の「やる気がないなら塾(受験)をやめなさい」と同様、親が子どもに言って後悔した言葉です。
【なぜダメなのか】
理由は昨日とほとんど同じです。
きっと「志望校に受かってほしい」という親の切なる願いから出た言葉なのでしょう。
しかし「そんなんじゃ志望校に受からないよ」という言葉では、その想いは全く相手に伝わりません。
かえって子どものモチベーションを下げる結果になってしまいます。
【言い換え】①「どうすれば、志望校合格に近づくと思う?」
【言い換え】②「志望校合格のためには○○するといいんじゃない。あなたはどう思う?」
どちらも「疑問形」「前向き」なのがポイントです。
これは子どもを前向きにして、自分で解決策を考えてもらうためです。
「それじゃダメだ」と責めるばかりでは、子どもは「自己防衛」に走ります。
反撃して、うまくいかないことを他人のせいにしたり、親のせいにするかもしれません。
これだけに限らず「○○だと□□できない(後ろ向き)」という声かけは、「どうすれば□□できるようになるかな?(前向き)」と言い方を変えるだけで、子どもの受け入れ方が180度変わってきます。
子ども自身が解決策を考えつかない場合や、親がある程度有効なアドバイスを持っている場合は
②のような言葉をかけるのもいいと思います。
ここでも押しつけず、必ず「あなたはどう思う?」と子どもの意志を確認するのがポイントです。
「自分の意志で選んだ」と子どもが思わないと、主体的に行動しないからです。
「自分の意志で選んだ」と子どもが思わないと、うまくいかなかったときに、アドバイスをした人のせいするからです。(誰かのせいにした瞬間、人は失敗から学べなくなります)
【まとめ】
「○○だと□□できない」という後ろ向きな言い方ではなく「どうすれば□□できるようになるかな?」という前向きな言い方がよい。
それでも対策が出てこないようなら「△△するのはどうかな?」というアドバイス+確認をする。
さいとう
『これを言ってはいけない「NGワード」特集』③
2015.06.24 Wednesday 20:30 | 受験を失敗に導くかもしれない(!?)「余計な一言」
こんにちは。算数教師のさいとうです。
今日もNGワードです。
NGワードその2 「やる気がないなら塾(受験)をやめなさい」
入試を終えたあとの保護者に「つい子どもに言ってしまって後悔した言葉は何ですか」とアンケートをとると、この言葉が必ず上位に入ってきます。
それだけ、うっかり口に出てしまう言葉なのでしょう。
確かに高いお金を払って塾に通わせているのに、全然やる気がなければ「やる気ないならやめなさい!」と言いたくなります。
親としては、我慢に我慢を重ねてきた結果の一言だ、ということも理解できます。
しかし、親のこの一言がきっかけになって、子どもが「だったらやめてやる!」と言い返し、大げんかになる場合もあります。
過去にこうした理由で塾(受験)をやめたケースを、私は何度か見てきました。
●親の希望で受験勉強を始めさせた
●本人が受験することに納得していない というパターンの家庭に特に多いように感じます。
子どもは、親の身勝手だととらえるからでしょう。
「親に行けって言われたから通っているのに、今度はやめさせようとしている」のように。※受験勉強をするにあたって、子どもの納得は必要です
(子どもの納得がなぜ必要か?6月3日のブログを参考にしてください
→http://saitosansu.blog.shinobi.jp/Date/20150603/1/)
【なぜいけないのか?】
この言葉を口にする人には「相手にやる気を出してほしい」という気持ちが少なからずあるのだと思います。
しかし「やる気がないなら塾(受験)をやめなさい」という言葉では、その想いは全く相手に伝わりません。
子どもにとっての「勉強」は、大人にとっての「仕事」に近いので、置き換えて考えます。
大人にだって、ちょっと気分が乗らなくて「今日は働きたくないな」と思う日があるはずです。
そんなときに「やる気ないなら、会社(仕事)をやめなさい」と言われたらどうでしょうか。
この言葉でやる気になる人はいないはずです。
私だったら絶対にやる気にはなりません。いや、むしろ、さらにやる気がなくなります。
つまり「やる気を出してもらう」ために、「やる気がないなら塾(受験)をやめなさい」という言葉をかけるのは逆効果なのです。
まして相手が子どもであればなおさらです。
長い受験勉強ですから、どうしてもやる気が出ないときもあります。
そもそも、毎日毎日やる気満々で勉強しなさいと求めるのが無理な話なのです。
子どもにやる気が出ないときに、「やる気が出るような一言をかけてあげる」のが、私たち大人の役割だと思います。
【言い換え】①「最近、勉強に前向きに取り組めてる?」
こちらも疑問形です。「あなた最近やる気ないよね」のような言いっ放しの言葉ではないのがポイントです。
まずは、子どもの気持ち・考えを聞き出します。
そのときに「否定」をせずに、「共感」の気持ちを持って聞いてほしいのです。
「まあ、やる気の出ないこともあるよね!分かる分かる!」という感じです。
当然、このままではいけないので、何らかのアドバイスは必要です。
アドバイスの前に、共感をするのとしないのとでは結果が大きく変わります。
「否定」をしてしまうと、子どもは「この人は何も分かってくれない」と思い、アドバイスをシャットアウトしてしまいます。
「共感」をして、「この人は自分の気持ちを分かってくれている(だから、自分もこの人の意見を聞いてみようか)」という気持ちになってもらうことが大事なのです。
【言い換え】② 「勉強の環境を変えてみたらどうかな?」
やる気の出ないときは、勉強の環境を変えるのも手です。
これは、塾を変えると意味ではなく、勉強する場所を変えるということです。
・いつもは自分の部屋で勉強しているので、試しにリビングでやってみる
・いつもは家で勉強しているので、試しに塾の自習室や図書館を使ってみる
・友達と一緒に勉強することが多いので、たまにはひとりで勉強してみる
これだけでもいい気分転換になりますので、オススメです。
さいとう