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『これを言ってはいけない「NGワード」特集』③
2015.06.24 Wednesday 20:30 | 受験を失敗に導くかもしれない(!?)「余計な一言」
こんにちは。算数教師のさいとうです。
今日もNGワードです。
NGワードその2 「やる気がないなら塾(受験)をやめなさい」
入試を終えたあとの保護者に「つい子どもに言ってしまって後悔した言葉は何ですか」とアンケートをとると、この言葉が必ず上位に入ってきます。
それだけ、うっかり口に出てしまう言葉なのでしょう。
確かに高いお金を払って塾に通わせているのに、全然やる気がなければ「やる気ないならやめなさい!」と言いたくなります。
親としては、我慢に我慢を重ねてきた結果の一言だ、ということも理解できます。
しかし、親のこの一言がきっかけになって、子どもが「だったらやめてやる!」と言い返し、大げんかになる場合もあります。
過去にこうした理由で塾(受験)をやめたケースを、私は何度か見てきました。
●親の希望で受験勉強を始めさせた
●本人が受験することに納得していない というパターンの家庭に特に多いように感じます。
子どもは、親の身勝手だととらえるからでしょう。
「親に行けって言われたから通っているのに、今度はやめさせようとしている」のように。※受験勉強をするにあたって、子どもの納得は必要です
(子どもの納得がなぜ必要か?6月3日のブログを参考にしてください
→http://saitosansu.blog.shinobi.jp/Date/20150603/1/)
【なぜいけないのか?】
この言葉を口にする人には「相手にやる気を出してほしい」という気持ちが少なからずあるのだと思います。
しかし「やる気がないなら塾(受験)をやめなさい」という言葉では、その想いは全く相手に伝わりません。
子どもにとっての「勉強」は、大人にとっての「仕事」に近いので、置き換えて考えます。
大人にだって、ちょっと気分が乗らなくて「今日は働きたくないな」と思う日があるはずです。
そんなときに「やる気ないなら、会社(仕事)をやめなさい」と言われたらどうでしょうか。
この言葉でやる気になる人はいないはずです。
私だったら絶対にやる気にはなりません。いや、むしろ、さらにやる気がなくなります。
つまり「やる気を出してもらう」ために、「やる気がないなら塾(受験)をやめなさい」という言葉をかけるのは逆効果なのです。
まして相手が子どもであればなおさらです。
長い受験勉強ですから、どうしてもやる気が出ないときもあります。
そもそも、毎日毎日やる気満々で勉強しなさいと求めるのが無理な話なのです。
子どもにやる気が出ないときに、「やる気が出るような一言をかけてあげる」のが、私たち大人の役割だと思います。
【言い換え】①「最近、勉強に前向きに取り組めてる?」
こちらも疑問形です。「あなた最近やる気ないよね」のような言いっ放しの言葉ではないのがポイントです。
まずは、子どもの気持ち・考えを聞き出します。
そのときに「否定」をせずに、「共感」の気持ちを持って聞いてほしいのです。
「まあ、やる気の出ないこともあるよね!分かる分かる!」という感じです。
当然、このままではいけないので、何らかのアドバイスは必要です。
アドバイスの前に、共感をするのとしないのとでは結果が大きく変わります。
「否定」をしてしまうと、子どもは「この人は何も分かってくれない」と思い、アドバイスをシャットアウトしてしまいます。
「共感」をして、「この人は自分の気持ちを分かってくれている(だから、自分もこの人の意見を聞いてみようか)」という気持ちになってもらうことが大事なのです。
【言い換え】② 「勉強の環境を変えてみたらどうかな?」
やる気の出ないときは、勉強の環境を変えるのも手です。
これは、塾を変えると意味ではなく、勉強する場所を変えるということです。
・いつもは自分の部屋で勉強しているので、試しにリビングでやってみる
・いつもは家で勉強しているので、試しに塾の自習室や図書館を使ってみる
・友達と一緒に勉強することが多いので、たまにはひとりで勉強してみる
これだけでもいい気分転換になりますので、オススメです。
さいとう