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「自分もそれには気づいていたんです!」

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
 
今日は気になる「子どもの一言」の第4弾です。
 
【気になる一言④】

「自分もそれには気づいていたんです!」

解説をしているときに、その問題が解けなかった人が発する一言です。
解き方を聞いて、
「その解き方だったら自分も気がついていた」
「自分も最初はその解き方でやろうとした」
とアピールしてくるわけです。
 
なぜこの言葉が気になるのか、それは昨日の「本当は〇〇点だった」と同じ理由です。
「気づいていた」ということが、いつの間にか「だからできたようなものだ」にすり替わります。
そして言っているうちに本当に「できたつもり」になってしまうから怖いのです。


もう少し説明を続けます。

 「自分もそれには気づいていた」という言葉に対して、次の2通りの解釈が考えられます。

①解き方に気づいていたにもかかわらず正解できなくて悔しい

②結果として解けなかったけど、解き方に気づいていたから別にいいよね


①のような意味で言ってくれていれば何の問題もありません。(むしろいいことです)
ここで大事なのは「解き方に気づいたはずなのに、なぜ正解できなかったのか」を考えることです。
①のような子は、それを考えられるでしょう。
そして「気づいたこと」と「できること」の差を埋めるべく、努力ができるでしょう。

しかし「気づいていた」という子の多くは②の意味で言っています。
もう少し詳しく聞いてみると、
「その解き方だったら自分も気がついていた」→でも違うと思って試さなかった
「自分も最初はその解き方でやろうとした」→でも途中でうまくいかなくなって、違うやり方を選択し、結局間違えた
ということが分かります。

たしかに「気づいていた」という主張は本当なのかもしれません。
しかし重要なのはそこではありません。

その解き方に気づいたにもかかわらず、なぜ試さなかったのでしょうか。
なぜ違うと思ったのでしょうか。
正しい解き方を選択したにもかかわらず、なぜ途中でうまくいかなくなったのでしょうか。

以上の点を突き詰めて考えないと、問題の解決にはなりません。
「気づいていた」で済ませようとする人は、その作業を放棄しています。
この点もきちんと指導しなければいけませんね。


さいとう
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