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何度も教えているのに・・・と思ったら④

こんにちは。算数教師のさいとうです。

昨日の続きです(お読みでない方はこちらからどうぞ)


同じ問題ができずに、何度も質問をしてくるKさん。
私はあえて教えずに、自分で解けるまで見守ることにしました。


20分くらい経った頃でしょうか。
Kさんは「解けた!」と言って、私にノートを見せました。
確認すると、見事正解しています。

「やったじゃないか!自分の力だけで解けたね!」と私もKさんも大喜びです。
その場ですかさず、次のことを伝えました。

①まずは、自分の力で出来るところまでやってみること
②自分の力で解けるようにならなければ意味がないということ
③人にやり方を聞くよりも、自分の力でやった方が、多くのことが得られるということ
④自分の力を信じること(すぐに諦めてはいけない、ということ)

問題に自力で、真剣に向き合った結果、Kさんは「数の性質」の問題がすっかりできるようになりました。
20分もかけたのですから、当然と言えば当然ですね!

たしかに私が解説してあげれば5分もかからなかったでしょう。
しかし、ここで私がいつものようにやり方を教えてしまったら、Kさんはできるようにはならなかったと思うのです。

時間はかかりましたが、私はKさんが自分で解けるという確信がありました
そして、実際にKさんはその期待に応えてくれました。
この20分で、Kさんは解法を覚えただけでなく、上記①~④のことを学んだのです。

その後、Kさんは以前よりも粘り強く問題を解くようになりました。
ときどき自分で解けそうな問題でも助けを求めてきましたが、「私が助けない」=「自力で解ける問題」だと言うことを理解したようで、考える力が飛躍的に向上していきました。


大事なことなので、もう一度記しておきます。

何度も教えているのに・・・と思ったら、
『何度も教えている「から」できるようにならない』のではないか?
という可能性を考えてみてください。

教師の役割は「教えること」だけではありません。
生徒自身の力で解けるようにするため「あえて教えない」ということも必要です。


塾教師や家庭教師の中には「明らかに教え過ぎの人」もいます。
振り返ってみると、かつての私も「教え過ぎ」の人でした。
この人達は生徒のためを思って一生懸命やっています。

しかし「教え過ぎの人達」は、本当は生徒が自分で解けるはずだった機会を、知らず知らずのうちに奪っているかもしれません。
このブログをお読みの方にも、ぜひこの点について考えていただきたく、今回「あえて教えない」という方法を紹介しました。


この「あえて教えない」という方法ですが、注意点もたくさんあり、使い方を間違えると大変な危険も伴います。
明日は、この方法の注意点について、考えてみたいと思います。
ここまで読んでくださった方は、明日の注意点まで必ずお読みくださいますよう、お願いいたします。


さいとう


さいとう算数教室のホームページはこちら↓からどうぞ。
http://www.saito-sansukyoushitsu.com/
2015年夏に開校した中学受験・算数専門・個別指導の学習塾です。

東急池上線 長原駅から徒歩30秒のところに教室があります。
東急池上線(蒲田~旗の台~五反田)や東急大井町線(大井町~大岡山~自由が丘~二子玉川)沿線にお住まいの方でも無理なく通塾が可能です。

現在、9月体験授業の申し込みを受付中です。
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