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【高学年の生徒】「親に『〇〇しなさい』って言われたから」

こんにちは。さいとう算数教室のさいとうです。
   
気になる「子どもの一言」今日はその第5弾です。
今回は高学年の生徒が発すると、非常に気になる一言をご紹介します。
 

【気になる一言⑤】

「親に『〇〇しなさい』って言われたから」
 
これも「あれ、この子大丈夫かな」と思ってしまう一言です。
以前、大手進学塾で働いていたときは、ときどきこの言葉を耳にしました。

ある小6の生徒が授業後に算数のテキストとノートを持ってやってきました。
「先生、質問があります。この問題とこの問題を教えてください」
と言った後に、このセリフが出てきました。
「お母さんに聞いてこいって言われたから」

質問をすること自体は悪いことではありません。
ただ、中学受験をするつもりの生徒が、ましてや小6の生徒が
「お母さんに聞いてこいって言われたから」
と理由で質問に来たことは非常に引っかかります。

この言い方からは、
「自分はそうしようとは思わないけど、親に言われて仕方なくやっています」
という気持ちが透けて見えます。
自分の学習なのに「受け身」かつ「他人事」のように聞こえます。

たしかに親のアドバイスがきっかけで質問に来る子は多いのかもしれません。
ただ、子ども自身もその必要性を感じているなら
「お母さんに聞いてこいって言われたから」
という言い方にはならないと思うのです。

こういうとき、私はすぐ質問には応えませんでした。
「親に言われたから」といって質問に来る子は、たいてい真剣に説明を聞きません。
なぜなら、自分はしたくないのに親に言われて仕方なくやっているからです。
そのため、大変失礼な言い方になりますが一生懸命説明をしてもお互いにとって「時間の無駄」になってしまうのです。

それを防ぐために必ず「あなた自身はどう思うの(どうしたいの)?」と聞くようにしていました。
「あなたが必要だと思えば、質問に応えます」
「しかし、あなたが必要だと思わなければ質問には応えません」
「あなた自身はどう思うの?」


こう聞けばほぼすべての子が「自分も必要だと思う」と応えます。・・・当然ですよね。
これで「仕方なくやる」という要素が少し弱まりました。
そこから説明スタートです。
 
小学校高学年(特に6年生)であれば、自分が必要だと思えばやればいいし、必要だと思わなければやらなくてもいいのです。
これは学習に限ったことではありません。
それくらいの判断はできるはずです。
 (ただしそれはすべて自分に返ってくるということを忘れずに!)
大事なのは「お母さんが~」ではなく「自分が~」どう思うかなのです。

入学試験を受けるのは誰かというと、親ではありません。
当たり前ですが受験生本人です。
「お母さんに聞いてこいって言われたから」という子は受験を「自分事」として捉えられていません
受験を「他人事」と捉えている受験生は絶対に伸びません。

私は生徒の要望に応える前に「他人事」から「自分事」に切り替える質問をしましたが、もちろんあれだけでは不十分です。
「受験が他人事」になってしまっている人を「受験は自分事」に切り替えるのは、簡単なことではありません。
なにより保護者の方の御協力が不可欠なのです。(というより最も大事なのです)

この場合はどうやら母親の関わり方にも明らかに改善の余地がありそうですね。
これをお読みの保護者の方は、非常に勉強熱心な方が多いので、きっとお分かりいただけるかと思います。


くり返しになりますが、今回の一言は小学校高学年の生徒が発すると気になるものをご紹介しております。
誤解のないようにお願いいたします。


さいとう
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